思い出

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俺が学校の方向に目を向けると、引き止めるかのように矢継ぎ早に話し出した。 「凪(ナギ)ちゃんは偉いねぇ。またテストで一番だったんでしょ?」 俺は"たまたまだよ"ととびっきりの笑みを見せた。 おばちゃんの喜ぶ笑顔の作り方なんて、調査済みだ。 おばちゃんは俺のことが大好きらしい。 蓮見 凪人(ハスミ ナギト)の全てが好きなんだ。 まぁ、運がいいことに顔も頭脳も他人(ヒト)よりいい方だと思う。 親友からは性格に問題があると言われるが、この上っ面に誰もが騙されてるから心配ない。 それに一応努力もしてるしな。 ババァに媚び売るのも、上っ面を良くするのも意外と疲れるんだ。 だけど、好き勝手できるのもそのお陰だ。 .
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