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「おばあちゃんも変な事をこの子に吹き込まないの。スイカと結婚なんでできないでしょ」
「ほっほっほ」
「え!できないの!?」
「当たり前でしょ。食べ物だもの。ずっと一緒なんて腐って終わりよ」
「腐る!?」
「そうよ。だからずっと一緒は無理。スイカや食べ物はね、ずっと置かれないの。食べる為に存在するんだから」
「血肉になるんだね。ある意味一緒になれるけど悲しいよ」
「あ…あなた難しい事知ってるわね」
「血肉…ほっほっほ。最近の幼稚園児は頭がいいね」
「アニメで覚えたんでしょ」
ママが深い溜め息を吐く。
「アニメ?」
「ハートフルキャッチャーゲロキュアだよ!わかる?」
「わからないね」
「そりゃそうよ。深夜アニメだもの。朝に弱いのにこのアニメの為に遅くまで起きてるのよ。駄目だっていってるのに。録画すればいいのに頷かないし」
「リアルタイムがいいんだよ!」
「どこがいいのよあんな子供に悪影響あるアニメ」
「エ…エロいのかい?」
「おばあちゃん気になる?」
「ちょっと」
「おばあちゃん…」
のってきたおばあちゃんにママの眉間がぴくぴく動く。これはキレる。でもおばあちゃんが興味あるのが嬉しくて私はママを無視して話した。
「ゲロキュアはいいんだよ!かっこいいの!登場人物みんなメンヘラだけど変身するとかっこいいんだ。特にかっこいい必殺技は“ゲロバズーカ”だね。口から大量ゲロが敵、うにうにグログロ軍団を溶かすんだよ。他にも触手うぃっぷって技もあって手の平から触手出して敵を鞭で打つんだよ。たまに失敗すると自分に巻きつくんだけどね」
「へ…へぇ、凄いんだね」
「うん。あと必ずピンチの時に助けてくれる謎の男いるんだけど、登場するたびに下半身モザイクなんだ。顔はかっこいいし声もかっこいいんだけどね。クールなのに下半身で全て台無しな残念なイケメンなんだよ」
「おばあちゃん、知らない単語に混乱してるけど気になるね」
「面白いよ!明日やるんだけど確か“エロ男爵”て題名だった」
「……色んな意味で楽しみだね」
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