プロローグ

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そんなこんなで話していたら気付けば空が真っ赤に変わってました。 ママが食べ終わったスイカを片付けていた時、私はふと思い出し悲鳴に似た声をあげた。 「あぁああああああー!!」 「なっ、何どうしたの」 「またメロン食べるの忘れた…」 いつもスイカを先に食べてお腹一杯にしてしまうからメロンを食べる事に忘れてしまう。先にメロン食べればいいのだけどやはりスイカが好きだから先にスイカを食べてしまうわけで。 私は好きなものは最初に食べたい派なのです。 「ほっほっほ。また食べそこねたね」 「うぅ…」 「持って帰って食べようとしても、モカはいつもスイカに夢中だから結局は私とお父さん二人で食べるのよね」 「うぅ…」 「モカは本当にスイカが大好きなんだねぇ」 「うん、大好き!」 迷う事なく答える。しかし小学校へあがって最初の夏、私がようやく初めてメロンを口にした時……私はその言葉を取り消す事になるのでした… .
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