15人が本棚に入れています
本棚に追加
「それじゃお留守番頼むわね」
「いつ帰ってくる?」
「一時間くらいかしら」
「お買い物って長いね」
「主婦の買い物は長いのよ」
「そんな事いって、あれ…やってくるんでしょ?」
あれといって私は五本の指をまげてドアを回すような仕草をする。
「しないわよ」
「確確単単777」
「どこで覚えたの。またアニメ?」
「パパの寝言」
「あのやろう…」
たまにママの口が悪くなります。
「とにかく行かないから。モカ、夕飯何がいい?なるべく簡単なものでお願いね」
「じゃあ手作茶碗蒸……」
「簡単なのね」
「………卵かけご飯」
「それは簡単すぎるでしょ」
「じゃあ…じゃあ…トンカツ!」
「わかったわ。じゃあいい子で留守番してなさいよ」
ママは軽く私の頭を撫でると家を出て行った。
「お留守番……重大な任務を受けたであります冬○殿」
ゲロキュアの次に好きなアニメのカエルの物真似をする。無能カエルだけど敬礼だけは一人前なのだ……と私は思ってる。
しかも同調する場面ではそのカエルは「ゲロゲロゲロ」というのだけど、そのカエルだけは違うゲロを吐くという最悪な一面がある。これはゲロキュアのゲロアイスの必殺技、ゲロバズーカといい勝負だと思います。
「…て、ゲロゲロいってたら気持ち悪くなった」
ゲ○ロ軍○の呪いだきっと。
「うっぷ…食べ過ぎてお腹たっぷたぷ」
お腹押されたら多分…いや間違いなく……くるな。
お皿を見るとあと一切れのメロンが。
あと一切れ…
だけどもうこれ以上食べたらお腹が破裂する。でもあと一切れなのに食べないなんて勿体無い。
悶々とそんな事を考えていた時だった。
ドーーーーーーンッ!!!!!!
突然の落下音が庭から聞こえた。しかも大きく、一瞬家が揺れた。
最初のコメントを投稿しよう!