突然の来訪者

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「それじゃお留守番頼むわね」 「いつ帰ってくる?」 「一時間くらいかしら」 「お買い物って長いね」 「主婦の買い物は長いのよ」 「そんな事いって、あれ…やってくるんでしょ?」 あれといって私は五本の指をまげてドアを回すような仕草をする。 「しないわよ」 「確確単単777」 「どこで覚えたの。またアニメ?」 「パパの寝言」 「あのやろう…」 たまにママの口が悪くなります。 「とにかく行かないから。モカ、夕飯何がいい?なるべく簡単なものでお願いね」 「じゃあ手作茶碗蒸……」 「簡単なのね」 「………卵かけご飯」 「それは簡単すぎるでしょ」 「じゃあ…じゃあ…トンカツ!」 「わかったわ。じゃあいい子で留守番してなさいよ」 ママは軽く私の頭を撫でると家を出て行った。 「お留守番……重大な任務を受けたであります冬○殿」 ゲロキュアの次に好きなアニメのカエルの物真似をする。無能カエルだけど敬礼だけは一人前なのだ……と私は思ってる。 しかも同調する場面ではそのカエルは「ゲロゲロゲロ」というのだけど、そのカエルだけは違うゲロを吐くという最悪な一面がある。これはゲロキュアのゲロアイスの必殺技、ゲロバズーカといい勝負だと思います。 「…て、ゲロゲロいってたら気持ち悪くなった」 ゲ○ロ軍○の呪いだきっと。 「うっぷ…食べ過ぎてお腹たっぷたぷ」 お腹押されたら多分…いや間違いなく……くるな。 お皿を見るとあと一切れのメロンが。 あと一切れ… だけどもうこれ以上食べたらお腹が破裂する。でもあと一切れなのに食べないなんて勿体無い。 悶々とそんな事を考えていた時だった。 ドーーーーーーンッ!!!!!! 突然の落下音が庭から聞こえた。しかも大きく、一瞬家が揺れた。
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