入学式

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俺は突然のことで解釈ができなくなっていた。 俺は自分の手に暖かさを感じて我に返った、そして自分の右手をみる。 俺と藍川の手は繋がれていた。 俺は離そうとしたが藍川がきつく握っているから離れない。 俺は諦めて歩くのを止め、藍川の方を向いた。 藍川も俺が見ているのに気付いたのか、俺の方を向いた。 二人の間に沈黙が流れる。 先に沈黙を破ったのは俺だった。 まずは手を離さないと! 俺は動揺を出来るだけ隠し藍川に話し掛けた。 「藍川さん、手を離してもらえない?」 しかし、俺の言葉は虚しく藍川は手を離そうとしない、それどころか段々笑顔になっていく。 俺はまたしてもその笑顔にドキッとしてしまう。 そんな俺を知ってか知らずか 少ししてから藍川が唇を震わせ言葉を発する。 「ねぇ雅野君!このまま帰らない?」
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