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----このまま帰らない?
今の状況、俺は藍川と手を繋いでいる。
つまり……手を繋いで帰る……ということ。
流石にそれはまずい。
俺の頭は直感的に判断をした。
「藍川さん!流石にそれはまずくないか?」
俺は藍川に目と言葉で訴えかける、ダメだ完全に動揺を隠せていない。
だが藍川は笑いながら
唇を開いた。
「ふふっ!冗談だよ~!」
「え?」
俺は筒抜けた声を出していた、状況が理解できない。
藍川は言い終えると同時に繋いでいた手を離した、そして嬉しそうに俺に話しかけてくる。
「雅野君の手暖かったなぁ~」
藍川が頬を赤く染めて俺に言ってくる
「なっ!?いきなりなにを言い出すんだっ!!」
「あっ!!動揺してる!!可愛いっ!」
「可愛くねぇし!てかもういくぞっ!」
俺は恥ずかしくなり前に向かって歩き始める。
「あっ!!雅野君!待ってよ~」
その後ろを藍川が追ってきてあっという間に俺の隣にきた。
普段の俺なら女の子と話すだけでも嫌気が射してくる、だが今日の俺は違っていることに今更気がついた。
どうしたんだろうな……俺
その後俺達は他愛ない話をして家に向かった、あの後不思議と会話が弾みあっという間に藍川家の前にきた。
普通の住宅街にそびえ立つ一つの豪邸……
それが藍川の家のようだ。
藍川は家の前に立ち笑顔で俺を見つめて俺に問い掛ける。
「雅野君!メアド交換しない?」
メアド交換か……
女友達1人くらい居ても悪くないかもな
俺は自分に言い聞かせて笑顔で返事をする。
「あぁ!交換しよう」
藍川とのメアド交換……不思議と嫌な気にはなれなかった。
俺は藍川とメアドを交換してから自宅へと向かった。
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