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入学式から1週間、大分高校生活にも慣れていき、俺は修哉と優也と共に生活をしていた。
それの代償か、クラス中の視線が痛い……
当たり前といえば当たり前なんだが。
クラスの中でのアイドル的存在、修哉と優也がいつも俺の周りにいることに、不快感を感じている奴も少なくはないからだ。
「何で雅野何かが、神谷と渡辺の友達なんだ?」
「てか、雅野って一人な方が様になってるよな」
「雅野がいるせいで渡辺君達と話す事もできないじゃない!」
クラスの中でそんな話が広まり始める、
俺に対する嫉妬かあるいは……
明らかなのは、俺は普通の平凡な日常は送れない……それだけは分かっていた。
そんな日が一週間も続いていた、正直もう慣れたから何を言われても平気だ。
今日も二人が来るのを俺は密かに待っている。
しかし、今日は珍しく二人が俺の所に来ることはなかった。
珍しい…というよりかそれが普通だ。
俺と二人は住む次元が違うからな。
そう自分に言い聞かせ、俺は窓の外をボーッと眺め始めた。
そこには雲一つない青空がただ広く雄大に広がっていた。
「それにしても…暇だな」
俺は空を眺めながら一人呟いた。
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