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翌朝
チュンチュン…チュンチュン
雀の鳴き声と太陽の暖かい光が俺の部屋を包み込み、俺に朝の訪れを知らせる。
「朝か……」
俺は重たい体を無理矢理立たせて洗面所に向かう。
顔を洗いながら昨晩の夢を思い出す……
鮮明に夢の中で再現されたあの記憶……
燃えたぎる炎……
逃げ惑う家族……
考えるだけで体の震えが止まらなくなり、俺はその場で動けなくなる。次第に息も荒くなり、呼吸ができなくなりそうだ……
ダメだ!考えたらダメだ!!
自分に言い聞かせるように俺は何度も何度も呟いた。
ようやく落ち着いた時は既に時計は7時20分を指していた。
「やべっ!急がねぇと……!」
俺は急いで制服に袖を通して愛美の家に向かった。
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