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高校一年の時、両親が他界した。
突然の事故死。
二人の死を実感したのは、お通夜。
私は、涙も見せず位牌を無言で見つめる姉に泣き叫んで言ったんだ。
「お姉ちゃんはなんで泣かないの!?悲しくないのっ!?冷たいよっ!?」
姉は私の叫びを、毅然な態度で受け止めていた。
あの時、お姉ちゃんはきっと誰よりも悲しかったに違いなかったのに…。
弟の勇は両親の棺桶から離れない。
気がつけば、夜の10時。
姉と親戚のおばさん達に寝る様に言われ、弟と一緒に布団に横になった。
隣の部屋から、姉とおばさん達の話声。
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