29人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、遅くなってしまった」
私は、暗い道を歩いていた。急いで道の角を曲がると、何か水のようなものが私の顔についた。
そこには、人を何度も刺し殺してる人がいた。
私は、動けなかった。
そして、右目が熱くて右頬には、温かいものが流れた。
ひとを殺している人は、幸の方をちらっと見ると、血相変えて「ば、化け物!?」と、言いながら逃げて行った。
その声に反応してか、人が駆けつけた。
幸は、安心してか、地面に落ちるように座り込んだ。
そして、あの言葉を思い出す。
「ば、化け物!?」
どういうことだったのだろうか。
不意に思った私は、顔に手で触れた。
触れた手を見ると、手にば血゛が付いていた。
幸は、鏡で自分の顔を見た。
そこには、黄色い右目ではなく真っ赤な朱色の右目があった。
.
最初のコメントを投稿しよう!