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廉さんと美子が付き合いだして変わったことと言えば、二人の雰囲気が少し柔らかく甘くなった、ってこと
美子への気持ちをリセットし二人がこういう関係になるように協力はしたものの、やっぱり少しばかり心がチクチク痛んだり…
そういうときは、柊さんに癒しを求めに行きます
『しゅーさーん…』
ソファーの上で雑誌を読みながらハーブティーを飲んでいる柊さん
(絵になるな~…)
俺が柊さんに見とれていると、"勇気どうした?"と優しく問い掛けてくれる
そんな柊さんに思わず頬が緩み、少し幸せな気持ちになった
『俺もハーブティー飲みたいな』
柊さんの隣に腰を下ろし、ぺったりとくっついておねだりしてみる
そうすると優しい柊さんは
「わかった。今淹れてきてやるから待ってな?」
と言いながら、俺の頭をくしゃりと一撫でしてからキッチンに向かってくれた
柊さんが居なくなって暇になった俺は、ソファーから柊さんを少しだけ盗み見してみる
(…やっぱり柊さんかっこいい…)
紅茶を淹れてくれているときの柊さんは一番綺麗だ!
そして凄くかっこいい
柊さんを見ていると心のチクチクもポカポカへと変わる
(まるで…柊さんに恋してるみたいだ)
『……………こい?』
そう思った時には、もう遅い
(俺…柊さんのこと…)
真っ赤になった顔を隠すためクッションに顔を埋めてバタバタ騒いでいた俺は、柊さんがキッチンから優しい眼差しでこちらを見ていたなんて知らなかった
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