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足を踏み出したその時
チャリーン
コインを入れる音
「だれ?!」
振り返ったが、だれもいない。
クレーンゲーム機が一台光を放っている。
もう嫌だこの店…
さっさと帰ろう。
と、もう一度足を踏み出した時
「はぐッ?!!!」
喉に冷たい感触
二枚の鉄板が俺の首を左右から強く締め付けている
「あぐぐぐぁがああぁぁぁあ…」
なんだコレ?!
俺を締め付けた鉄板が徐々に上昇していく
…くるしい
頭が回らないので目玉だけを必死に動かして情報を得る
アームだ。
クレーンの。
俺を挟んでいたのはクレーンのアームだった。
薄くなっていく意識の中で俺は全てを理解した。
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