ある日森の中、熊さんみたいな人に出会った

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あの後俺は、男達の居た小屋から金目の物全部と食料を奪い、今は深い森の中をシルフィード王国に向かって歩いていた。 何故この世界に来て間もない俺がシルフィード王国の場所を知ってるいるかと言うと、何て事は無い。 盗賊の一人に簡単な魔法の説明と一緒に聞いたからだ。 聞いたと言うよりかは無理矢理吐かせたと言う方が正確かもしれないな。 適当にそこらに転がっていた男を蹴り起こして、頭を掴みながら「ここから一番近い国と魔法について教えろ、五秒以内に答えないとこのまま頭を握り潰すぞ」って聞いたら快く答えてくれた。 ちなみにその時の男の顔といったらもう。恐怖に顔を引き攣らせ、顔中を涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしたその姿は滑稽の極み。 内心爆笑ものだった。 ちなみにその男はもう一回殴って気絶させた。 そんな感じで今に至る。 「ここからだとやっぱ少し距離あるな……今の内にさっき聞いた魔法について復習しとくか」 魔法は、火、水、土、風、雷、光、闇の七つの属性がある。 更に魔法には下級魔法、中級魔法、上級魔法、最上級魔法、そして禁忌魔法がある。 下級が一番弱く、最上級が一番強い。 禁忌魔法はまた別の機会に。 それで、さっきの盗賊達が魔法使うのに唱えていたのが、詠唱と言って、ボスが詠唱を唱えないで魔法名だけで魔法を使ったのが詠唱破棄だ。 魔法名も省略する事を無詠唱という。 普通に魔法を発動させるのより詠唱破棄、無詠唱の方が詠唱が無い分早く魔法を使えたりするが、難易度が高く、魔力の消費量が多かったり、威力が落ちたりなどデメリットも多い。 まあ、だいたいテンプレ通りだな。 あと最後に魔力はこの世界に生きる物は全て生れつき持っており、色々試してみた結果、俺にも魔力がある事が分かった。 多分属性は闇。 簡単な魔法を聞いて、試してみたら闇だけ使えた。
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