ある日森の中、熊さんみたいな人に出会った

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「舐めるなガキィ!ぶっ殺してやる!!燃えろ火球──ファイアーボール!」 「突き進め水流の矢──ウォーターアロー!」 「貫け大地──アースニードル!」 「切り裂け疾風──ウインドカッター!」 「閃け雷──サンダーレーザー!」 四方八方から飛んで来る火の玉、水の矢、土の針、風の刃、雷の光線。 更にその後ろから二人の男が己の武器を手に詰め寄って来る。 「クハッ、面白いじゃないか」 だが輪廻はそれでも余裕綽々といった風にポケットに手を入れ、全く避ける素振りを見せず立ち尽くす。 「だが、遅いな」 魔法が輪廻に当たる寸前、再びその姿をくらまし、気付いた時には輪廻に迫っていた二人の男が地に伏せていた。 遅いな……。 俺が速いってのもあるだろうが、魔法自体遅すぎる。 元からこの程度の魔法なのか、それともこいつらが弱いだけか……。 まあ、両方だろうな。 「魔法も見れたしもう終わらせるか……」 そう呟いた輪廻は、魔法を避けられた事に驚いて固まっている男達に、拳を蹴りを次々と叩き込んでいった。 「呆気ないな。よくこれで今まで生きてこれたな」 あっという間に男達を倒し、既に立っているのは輪廻以外に盗賊達のボス唯一人。
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