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「グゥルルゥウ!」
キッチンの入り口をみれば、化け物が迫っていた。
「綾瀬、ちょっと隠れてろ。」
一か八か、僕はかけた事にした。
青い化け物に向かって、走る。
景色が、スローモーションに見える。
走る姿勢を低くして、片足を狙って、蹴りを入れる。
「ッグ!」
片足が横に払われて化け物はバランスを崩す。
前のめりに倒れる、破片を下から突き上げるように、化け物の眼球へ振り上げる。
「グォオオ!!」
グニャリ、ともズブリ、とも分からない感触が手に伝わる。
それと同時に耳をつんざく雄叫びが鼓膜を激しく震わせる。
「綾瀬!逃げるぞ!」
綾瀬をキッチンの隅から引きずり出して、通路へと逃げた。
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