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「嘘だろ……」
――光成との試合が終わり、真二は絶望から跪いていた。
真二と光成の試合はスコンクで光成の勝利、真二は手も足もでずに敗北したのだ。
「真二、お前結構面白い球を打つけど、まだまだだな」
道場破りを達成した光成は真二のプレーを少しだけ賞賛したが、全体的にまだまだだと言葉を投げた。
(兄さんの奴、あんなに強いなんて……ていうかそもそも卓球をしていたのか?)
真二は光成が卓球をしていたことをどうやら今初めて知ったらしい。
そして、真二が光成と初めて試合をしてみて思った感想が、単純に強いだ。
これは真二だけでなく嵜垣中メンバー全員が思ったことだが、光成の強さは今まで自分たちが見てきたどの選手よりも強かった。
それは即ち、真中や大河は勿論、今では『全国3大プレイヤー』と呼ばれている白龍中の馬場 浩二やその2つ上の兄である元・中学No.1の選手、馬場 謙吉(けんきち)をも越えているということ意味だ。
そのことからどうやら光成は正真正銘『白龍中のエース』だと言えるようだ。
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