銀土

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『副長、ほんっっとにすみませんでした!!!!!!』 『謝罪したって時間は戻らねぇんだよ。さっさとテメェのミス挽回してこい』 『はい、失礼します!!!』 少し気を抜いたせいで1週間張り込んで監視していた星を見失った そう報告を受けたのは本日早朝 とりあえずボコボコにして部屋から追い出してやった なにが気を抜いたらだ 張り込みの最中に気を抜くってのはどういう了見だ 結局テメェの一瞬の気の弛みが今まで交代で勤務していた隊士の努力を無にし、未然に防げたかもしれない事件が起きるかもしれない イライラさせやがる なにがすみませんだ なさけねぇ 本日何本目かわからないタバコに火をつけながら自室を出た俺に情けない声が聞こえてきた 『トシィ~』 天下の真撰組の局長がなんだそのなさけない面は もっと背筋を張れ 無駄にでけぇ体を小さくして俺にすがりついてくる近藤さんになるべく穏やかな声で問う 『なんだよ』 『おまえが提出してくれた書類な、なんかなくな…』 最後まで聞くつもりだったのに俺はいつのまにかゴリラの顔面に鉄拳 俺もまだまだ感情のコントロールができねぇなぁ ため息を吐きながら卒倒したゴリラを置いて外の空気を吸う為に玄関へ向かう 途中ミントンに勤しむ山崎を見つけたが、目があった途端ごめんなさぃぃぃぃ!!!!と叫びながら脱兎の如く逃げられた
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