銀土

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街に出てしばらくすると向かいからだらしなく歩いてくるテンパに出会った 『ひじかたぁ、ちょうどお前んとこにいこうと思ってたんだよ』 『あ?何の用だよ』 『1時間くらいでいいんだけどよ、ちょっとウチにこねぇ?』 『バカ言え。こっちは仕事中なんだよ』 『じゃあ今夜俺がお前んとこいく』 『無理。夜にお前が屯所にくるとか無理』 『どっちかにしろ』 『なんだテメェえらそうに。用事があるなら今ここで言え』 『え?ここで?いいの?おまえ』 『さっさとしやがれ、めんどくせぇな』 『まぁそういうなら。じゃあちょっとこっちこっち』 そう言いながら家の間の狭い路地の裏の裏 見廻りの時にたまに入ってみる様な汚い路地裏へ入っていく 『土方、こっちきて』 そう言われてもそこは路地の突き当たり 『………』 なんかおかしくね? あれ、もしかして… 嫌な予感がして後ろに立つテンパを見ると、ニヤニヤしながら手を合わせていた 『いっただきまぁす』 『おぃぃぃ!!!まてまてまてまて!!!!』 案の定このクソテンパはものすごい勢いで飛びかかってきた 『いやだってお前だからね、ここでいいって言ったの』 『ふざけんじゃねぇ!!なんでこんなとこで!!いやだ!待っ…』 叫び暴れる俺を完全に無視し、クソテンパは事を進める 『ぅ…んっ!!』 荒い口付けに流されまいと抗う俺に、伸ばされた手は異常に熱かった
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