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「でも君のGCは相当手が掛かってるよ。見て解るくらいにね。」
GCのボンネットを指差しながら言う。
「リミットが掛かってるんだよきっとな。加速の伸びの割に速度がついて来ないはずだ。」
「…!!」
「何か思い当たる節があるんじゃないか?」
「かもしれません…。計器類はノーマルなのにレヴが振り切るんですよ。」
「…表示しきれない領域がまだおやっさんの手の内にある訳か…。」
「このGCはとんでもない化け物かもしれないな…」
「でも親父の事だから簡単には外さないと思います(笑)」
「まぁいずれその時が来たら外れるさ。」
すると左腕の黒い腕時計を気にする麗人。
「おっと…もうこんな時間か。そろそろ仕事だ…」
「そうなんですか?」
「ああ、俺は運送屋をやっててな。夜シフトなんだよ。」
「へぇ~ツナギ来てるから工場関係かと思いました。」
「つ、ツナギ!?これはツナギじゃないぜ?レーシングスーツってんだ。まぁ安いのだからツナギに見えなくもないが(苦笑)」
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