2ndPRIDE:狼を追う者達

9/11
前へ
/60ページ
次へ
「でも君のGCは相当手が掛かってるよ。見て解るくらいにね。」 GCのボンネットを指差しながら言う。 「リミットが掛かってるんだよきっとな。加速の伸びの割に速度がついて来ないはずだ。」 「…!!」 「何か思い当たる節があるんじゃないか?」 「かもしれません…。計器類はノーマルなのにレヴが振り切るんですよ。」 「…表示しきれない領域がまだおやっさんの手の内にある訳か…。」 「このGCはとんでもない化け物かもしれないな…」 「でも親父の事だから簡単には外さないと思います(笑)」 「まぁいずれその時が来たら外れるさ。」 すると左腕の黒い腕時計を気にする麗人。 「おっと…もうこんな時間か。そろそろ仕事だ…」 「そうなんですか?」 「ああ、俺は運送屋をやっててな。夜シフトなんだよ。」 「へぇ~ツナギ来てるから工場関係かと思いました。」 「つ、ツナギ!?これはツナギじゃないぜ?レーシングスーツってんだ。まぁ安いのだからツナギに見えなくもないが(苦笑)」
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加