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「…おっと。…見惚れてる場合じゃなかった…」
外からそのFCのフロントガラスを覗き込んでみた。
「あのー。」
ドアをノックしながら呼び掛けてみるが…
「反応はなしですか…。」
濃すぎるスモークのせいで人影すら視認出来ない…。
「あのー、降りてこないんですか!?」
やはり無反応だ。
「なんだよ…。うんともすんとも言わないじゃんか…」
少し拗ねた様子で大貴の所へ戻る。
「どうだったよ?」
大貴が聞いてきた。
「どうもこうもさ…本当にさ。誰も乗ってないんじゃないか?」
その時…
ガチャッ…ストン。バムッ!!
寝癖だらけのボサボサ髪を掻きながら一人の青年が不機嫌そうに降りてきた。
「…うっせぇよ。人が静かに安眠に勤しんでるってのによ。」
ズカズカと不機嫌そうに歩いてくる。
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