秋の・・・

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よくわからない状況から3日、冬の足音がもうすぐにそこまで聞こえてきてる。 黄昏時って言葉が似合う、近くの銀杏並木の道は金色に輝く。 モノトーンな色合いが暖かみを増して恋人たちは寄り添いながら歩いてる。 すべてが調和している。 オレは・・・調和してない。 亜弥との一件以来、なにかモヤモヤが晴れない。 銀杏並木のベンチでスタバのコーヒーをすすりながら、あーでもない。こーでもないと考えて早一時間。 仕事の途中の時間ということもあり、辺りは閑散としている。 あ~ぁ仕事に戻るか・・・ ー着信音ー ん?電話だ。誰だ? こんな番号知らないぞ。 まさか、亜弥? いや、亜弥は登録してある。 ┅亜弥の旦那か!? もはや、泥沼。 何もしてないのに。 なら、もはやと言う表現は違うか┅。 なんてことを、考えたけど大体仕事絡みの電話なんだよね。 ・・・もしもし? ―久遠さんのお電話ですか? ・・・はい、そうですけど・・・ ー良かったぁ・・・今、大丈夫ですか? ・・・あ、あの~ どちら様ですか? ―ちょっとショックだけど20年近く前に会ったのが最後だから覚えてるわけないよね。 急に口調が距離感を詰めてきた。 ちょっと待て・・・この甘ったれた感じの話し方・・・聞き覚えがある。 ・・・マナ よしえ じゅんこ・・・!!?CPUフル回転 ・・・相原奈美。 ーピンポーン。うれしい覚えててくれたんだ。 (・・・このフレーズ聞き覚えがある) ・・・なんで、相原が? ―なんか、久しぶりなのに、つれない感じ。 もう少し感動的な受け答えはないわけ? 久遠くんに少しは優しくされる権利が私にはあると思いますが・・・。 最近、奈美の話がどっかででたよな・・・。 どこだ?どこでだっけか・・・。 あ・・・純だ。 あの居酒屋での会話がフィードバックする。 純が加奈ちゃんとケンカする原因になったっていうのは確か、奈美だって言ってなかったか・・・。 オレが離婚したことも知ってたって言ってたよな。 薄れゆく記憶を必死こいて手繰り寄せる。 ・・・いづれにしても、一体今頃・・・? 先ず、冷静を装って、無難に切り上げよう。 ・・・しかし、ほんと久しぶりだな、元気だったか? ―久遠くん、無難にやり過ごそうとか考えてない? ・・・え―!!まさか・・・考えてないよ (図星) ー ふーん・・・あのさ・・・話がしたいんだけど。 (話がしたいんだけど?・・・これも最近聞いたフレーズだな。 う―ん これは一体・・・) ・・・今じゃダメなの? ―ダメ。 こりゃ 困った。 ー今度の土曜日、空けといて、また電話する・・・じゃね。 プツッ・・・。
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