8507人が本棚に入れています
本棚に追加
/1697ページ
『では沖田さんは、馬詰さんを本気で打ち据えようとしてるんですか?』
「そうではないと思いますよ。」
神代は静かに微笑むと、それ以上は何も言わず二人に目を向けた。
「はい!」
「やー!!」
沖田の掛け声に合わせて、馬詰が胴を打った。
沖田の竹刀が下がった。
「こてーい!!」
馬詰は籠手を打つ。
沖田の構えが次々変わる。
「メーン!ヤー!コテテテテ!!」
構えの変化に合わせて、連続して打ち込んでいる。
なるほど。
打ち込み稽古は打たせてあげる稽古なんだ。
意図的に打たせる箇所を空けている事に気付いた。
最初のコメントを投稿しよう!