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「本当によかったぁ~。……あっ、そうそう、このメモ落ちてましたよ。あなたのですよね? 」
どうやら、
先程の衝突の時に少年は落としてしまったらしい。
「あ、ありがとう」
「フフフ、それにしても、メモに集合場所と時間書いてるなんて、まるで初めてお使いする子供みたいですね」
少女に自覚はないだろうが、
その一言は少年の精神を深く抉った。
「……な、慣れない、とと、土地だからさ……しょうがないよ」
「それに、軍人さんだったなんて驚きです~」
『軍人』という単語に少年はピクリと反応する。
(そうだよなぁ。軍隊なんだよな)
数年前まで自衛隊は軍隊ではなかった。
というより、
軍隊であってはいけなかった。
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