193独立部隊

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「本当によかったぁ~。……あっ、そうそう、このメモ落ちてましたよ。あなたのですよね? 」 どうやら、 先程の衝突の時に少年は落としてしまったらしい。 「あ、ありがとう」 「フフフ、それにしても、メモに集合場所と時間書いてるなんて、まるで初めてお使いする子供みたいですね」 少女に自覚はないだろうが、 その一言は少年の精神を深く抉った。 「……な、慣れない、とと、土地だからさ……しょうがないよ」 「それに、軍人さんだったなんて驚きです~」 『軍人』という単語に少年はピクリと反応する。 (そうだよなぁ。軍隊なんだよな) 数年前まで自衛隊は軍隊ではなかった。 というより、 軍隊であってはいけなかった。
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