第一章【東京】

16/49
前へ
/237ページ
次へ
そしてここに呼び出された理由は未だ謎のままだ。 天草は少し間を置いてから訊いてきた。 「いつもああいう事を?」 「別に……いつもってわけじゃない。日曜だけだし、それも二週に一度くらいだよ」 「どこでああいうのを?」 「自殺志願者が集まる掲示板サイトがあるんだ。そこで自殺宣言した奴の指定した日時と場所を張るのさ。アタリがあるのは三、四回に一回ぐらいだけどね」 アタリというのが実際に自殺が決行される事を指していると分かっているのだろうが、天草は表情一つ変えない。(流石に目が慣れてきて、顔が見えてきた) 「死体が趣味なの?」 「いや」
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

585人が本棚に入れています
本棚に追加