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「腹が減ったのか? ポッキー、なら有るけど?」
夕暮れの室内。陽射しも入り込まず、クーラーも効いてて涼しく快適な空間……の筈なのに、俺の背中は冷や汗で濡れ、ワイシャツが張り付いて気持ち悪い。
しゅりが何をしようとしているのか伝わるから、驚きと、怯えと、ほんのちょっとの期待に、俺の身体は迷わず反応した。
「ふえっ? うーんとね、ポッキーなんて細いのじゃ物足りないの。 しゅりはね? シイタケみたいにカサばっててぇ、バナナみたいに太いぃっ……へっへぇ~っ♪ お肉の棒をっ、おクチいーっぱいに頬ばりたいなー♪♪」
嬉しそうに、楽しそうに、無邪気な笑顔なのに。吐き出す台詞は、全く真逆の卑猥で娼婦。
見下ろす視線の先、自身の右手を開いてこちらに向け、その人差し指の根元を、左手の中指と親指で挟み持つ。
「ぐっ!?」
俺は急いで目をつむり、歯を噛み締めて備えるだけ。
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