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「ここで待てばいいのか…
あー、緊張してきた!!」
私は何度も鏡で自分の髪型を
整え、初めて蓮さんに見せる
ための笑顔をつくっていた。
そのとき―――
「山咲萌子様でいらっしゃい
ますか」
さっき私が出てきたのと同じ
ビルから現れたのは、
スーツを身にまとった写真通りの美男子だった。
「えっ・・・あっ、はい」
「初めまして、蓮と申します」
そう言って、蓮さんはお辞儀をすると、私のほうを見た。
(どうしよう、
予想以上にカッコイイ)
私は緊張で、どこに視線を合わせたらいいのかわからずキョロキョロと目を動かした。
そんなあたふたしている私に、蓮さんは近づいてこう言った
「お会いできて、嬉しいです」
・・・なんだ、この人。
かっこよすぎる。
少し低めで、優しい声。
そしてその微笑みに、
私は一瞬で心を奪われてしまった。
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