4052人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、明後日使い魔捜しやるってさ」
そう言うと、フランは首を傾げた。魔物がよく思われていないこの状態で、そのようなことをするのは不思議なのだろう。
「使い魔捜し? そんなことをやるのか……しかし、ダン一人だと不安だ。魔物と話したり大人しくさせる力があるから大丈夫だろうが……魔法が使えない。どんなトラブルに巻き込まれるかわからないからな。人の前ではその能力も使えないし……」
「なら、フランが俺に近寄った人を追い払ってくれ。音を立てて吠えるくらいでいいからさ」
「それはもう少し小さいボルガなどに頼んだらどうだ?」
「使い魔にしようとするかも知れないだろ。それを考えるとフランなんだ。いざとなったら……」
最後まで言い切る前に、フランは頷いた。
「確かに……わかったぞ。それなら魔法も使えるしな」
フランはそう言ってのびをした。
「ここは狭いな。もう少し広ければよいのに」
「一人部屋だからな。まあ、それを考えると広いけど、魔物を出すなんて俺くらいだろ」
「まあな。それより昼飯だ! ステーキがいい!」
「わかった。じゃあ買ってくるから一度帰っててくれ」
またすぐに呼ぶのだぞ、と言って帰って行った。
最初のコメントを投稿しよう!