4052人が本棚に入れています
本棚に追加
「ダン、この子だれ? 彼女?」
「えっ!? 違うよ! 私はユラ・キリニ。ダン君の幼なじみだよ。得意属性は火で、ダン君の彼女では…………君は?」
顔を真っ赤にしてユラが否定して、レオに聞き返した。レオが自己紹介すると、ユラはにこっと笑った。
「レオ君、よろしくね。せっかくだし固まって座ろうよ」
前と後ろ二つずつ空いてた所に俺とユラが前、レオが後ろに座って話していると、レオの隣にカバンが置かれた。
「ここ、大丈夫かい? あと二つ空いてるんだけど、周りが男子ばっかりでね」
「ん、空いてるぜ」
レオが返事すると、水色の髪をポニーテールにした女の子が明るい笑顔を見せた。
「あたしはリオ・カイン。よろしくね。得意なのは見たとおり水だよ」
俺たちが順番に挨拶すると、リオは頷いた。
「ユラに、ダンに、レオだね。覚えた。よかったら仲良くしてくれるとうれしいよ」
仲良くできるかな。今までそういうのは……あまりできなかったから。不安が伝わったのか、ユラがちょんちょんと膝をたたいてきて、そちらを見る。
「大丈夫だよ。何かあっても私がいるからね」
小声で言われて、頷いた。
「うん……」
その言葉に甘えるのは訓練所にいたときまでにしたい。学校からは自分で、できることを少しずつ。 できる限り、ユラには迷惑をかけたくないから。
最初のコメントを投稿しよう!