Lost Generation(4人×颯)

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やっと繋がれる。   ニノが指を遣って俺をゆっくり喘がせる。 胸の飾りを辿って、腰を滑らせて、初めて触る俺の身体の形を確かめてるみたい。 「に…のぉ、早く…」 ニノの手が内股を撫でてくる。 少し近づいては離れて、また近づいて。 その手が確実に、じわじわ俺の弱いところに迫ってくる。 「ぅん…」 俺は甘い溜息を零すしかなくて。 自分から脚を広げたら、 内股の皮膚の一番柔らかい所に触れられる。 脚の付け根に沿って指が滑る。太股を軽く揉まれた。 迎え入れる処の周辺を探られるだけで、言葉が切れ切れになってくる。 「――やっと、にのと、してるのに、意地悪ばっかり、しないでっ……あ…ぁッ」 「颯ちゃんさっき意地悪しろって言ったじゃん…」 俺の前はますます熱くなって勃ち上がってた。 気付いたニノの指が、そっと包み込むように握りこんできて。 少し動かすたびに、俺の先走りで濡れてくちゅくちゅと音を立てる。 「あ…ダメ、ニノ…出ちゃう…」 「いいよ。逝っちゃえ、颯ちゃん」 握られたまま指先で先を弾くように刺激されたから、 「ああ!……んっ…」 呆気なく俺はニノの手の中で達したけど。 それじゃ、ダメなんだよ。 俺だけがイイなんてヤダ。 「――颯ちゃん可愛い」 なんて、ニノは額にキスをくれるけど、俺はイヤイヤと首を振った。 「ヤダ、俺だけ独りで…。ニノもいっぺん、して?」 少し縺れる舌で、辛うじて言葉を繋いだら、 ニノは掠れたような声で、熱い息諸共俺の耳に囁いた。 「それは、無理…」 「何で!?」 俺は多分涙目で訴えてたと思う。 ニノは困ったような顔で。 「だって――いっぺんだけ、なんて無理。朝まで寝かさないつもりだから。覚悟してよ、颯ちゃん」 突然、俺の手を取って、硬くなったものを握らせてきた。 「自分でさ…入れてみせてよ」 熱く脈打っていたそれが入ってくる瞬間を想像するだけで達しそう。 でも躊躇う理由なんか何も無い。 俺の入り口にニノをあててそのまま、少しの間快感を貪る。 ゆっくりと腰を後ろに動かす。中を押し広げるみたいにニノが俺を充たしてくる。 奥まで。 ――そう。もっと奥まで…。 俺の中が埋め尽くされて、 「ニノ…」 息を忘れる程の幸せ。 ニノとひとつになれた瞬間。 俺は凄く、生きてるって感じた。 俺の全部がニノに満たされてる、 ――そんな気がした。
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