第三章

5/12
前へ
/117ページ
次へ
「………は?」 「当たり前でしょ?!何のために鈴の家に来たのよ!」 まあ、そういわれれば、そうなんですけど。 夏音を説得できる訳もなく、夕飯もここで食べることとなった。 *** ガチャ 「ちょ、港!それあたしの唐揚げ!!!」 「よそ見してる鈴が悪いんだろ♪」 「ぷっ。」 「…他人事と思わないことね、葵。」 「?!……夏音…、てめえ……。」 「………あのー………。」 「「「「?!?!」」」」 ガヤガヤ夕飯を食べているあたしたちの真上から声がかけられる。 あたしたちは恐る恐る頭を上に向け、声の主を確認する。 ………帰ってきたんだ……。 「………あ!お、おかえりなさい!お邪魔してます!あたし、鈴の友達の夏音と言います!」 夏音が立ち上がり、頭を下げる。 すると港と葵も立ち上がり、自己紹介して頭を下げた。 「……丁寧にありがとう。俺は、藤堂李久。これからちょくちょく会うかもだし、よろしくね?」 ……アイツは初めて会ったときの、嘘つき紳士で対応した。 ………二重人格者。 その言葉は心に秘めておいた。 .
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2088人が本棚に入れています
本棚に追加