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「あのー……、すいません…。」
受付の美人なお姉さんに声をかける。
「どういたしましたか?」
笑顔で受け答えする受付さん。
「藤堂…李久さんを「と、藤堂さん!!?」
藤堂の名前を発した瞬間、あたしの言葉を遮り、驚いた受付さん。
それはもう、見てはいけないものを見たみたいに。
「あ、あなた、藤堂さんの何なの!?」
「な、何なの?!とか聞かれましても…。コレ、持ってくるように頼まれただけなんですけど。」
あたしは苦笑いしながら茶色い封筒を見せた。
「あ、あなた本当に何者…。。」
「とにかく、早く藤堂李久を読んでくださいよ。」
「何呼び捨てにしてんの!?」
と、こんなやりとりをしていると、なぜかあたしの周りは人で溢れていた。
なんで、こんな人だかりになってんのよ!!!
『あの子だよー…、藤堂さんに会いに来たって言う……』
『課長に?あんなガキが?』
『妹か何かじゃないの~?』
『て言うか、場違いすぎるだろ…。』
なーんて声が聞こえてくる。
黙って聞いてれば、ごちゃごちゃと!!!
なんであたしがこんな目に合わないといけないのよ!!!!
「鈴奈。」
そんなとき頭上から聞こえたあいつの声。
ほんと…、タイミングいいんだから……。。
「助けなさいよ!あんたのせいで人だかりできちゃったじゃない!!」
あたしがそう言うと、あいつはなぜか笑った。
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