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季節は8月。夏真っ盛り。
「結婚しよう」
付き合ってる恋人から言われた衝撃の一言。何じゃそりゃ。この猛暑で頭がやられたのかもしれないこいつは。
「何、海外移住でもする?」
「…お前がしたいなら、それでもいいけど」
うわ、本気で返してきやがった。冗談で言ったつもりだったのに。ていうか真面目に結婚したいんだったら海外移住しかないと思うんだけど。
「え、あのさ、本気?」
「本気ですけどぉー?」
「その返し方ウザいわー」
けけけと笑う恋人。うん、やっぱり暑さで頭がやられたんだろうな、可哀想に。
「お前は俺と結婚したくないの」
「そんなことないけど」
「ふは、なら問題ないじゃん」
「さっきからツッコミが追いついてないだけで色々問題はありますけども」
そして一息ついてから俺は言った。
「それ、真夏の深夜に言うこと?」
(あるじゃん、その場のノリって)
(ムードとか考えないのねお前)
END
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