第1-3章 刑事

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  現場に到着すると、先に現地で検分していた若手刑事が、飯山に状況を説明した。 「何がどうなってるんでしょう。事故の形跡もありませんし、傷害などの事件性を思わせる材料もゼロです。 とにかく外傷がまったく認められません。食中毒、毒ガス吸引、電気ショック、外傷を伴わないあらゆる可能性を検死で調べてもらうように手配しました。」 「確かに妙だが・・・、なあに、何かきっと手掛かりはあるさ。わしとお前達はこの付近の防犯カメラのチェックと聞き込みに回るとしよう。」 部下の微妙な動揺を感じ取った飯山は、努めて平静を装って言った。      
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