第1-3章 刑事

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  既に鑑識からは検死の一次見解が届いていた。 それによると、不良グループ全員の食中毒や毒ガス吸引等の際に見つかる化学物質の検出量はゼロ。 また、循環器系、呼吸器系の致命的な内部損傷もゼロであるとのことだった。 そうなると、生命維持に必須な神経系統の突然の異常、つまり脳幹レベルの脳機能停止が、偶然にも5人全員に起こったとしか考えられないとの報告となっていた。 (・・・これは、やっかいなことになりそうだな・・・) その日は、現場付近の聞き込み捜査の結果からも、有効な手掛かりは得られなかった。    
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