第1-1章 高校生

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   「やっぱりいいや! こんなことしててもつまんねえし・・・。ほら、行け、行け!」 その少年の言葉は、この不良グループの中では“絶対”だった。 「えっ?」 「ちっ!」 「助かったな。ありがたく思えよ。」 いろんな反応を示しながらも、他のメンバー達はリーダーの言葉に従い高校生から少し離れた。 絡まれていた高校生も驚いた様子でぼう然と立っていたが、「行け」という言葉に従い、もともと行こうとしていた方向へ、少年達をすり抜けて歩き出した。 が、2、3歩行ったところで、急に立ち止まり、振り返って、不良達をじっと見据えた。 次の瞬間、 異変が起こった・・・。 その不良達はその場にバタバタと崩れ落ちるように倒れたのだ。 時間にしてものの1、2秒・・・ 全員、息を引き取っていた。      
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