―痛み―

2/11
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
卯月光は普通の一般的な家庭に生まれる 父はサラリーマン、母は専業主婦で内職をちょっとするくらい 全く平凡としかいいようのない家庭 だが、普通なりに幸せな家庭だった しかし、光が小学生高学年あたりで その幸せにヒビが入った 父の会社が経営難になる 少しずつストレスの溜まる両親 給料は減り、残業が続く父は家に帰るのが遅くなっていた 母はなんとか内職を頑張って家計を立て直そうとした が、それがほんの少しずつだが負担になっていった 光も光でそれを手伝おうと学校がおわると家にすぐに帰った 遊ぶ約束も断った 正直、皆と、友達と遊びたかった だが、光は年齢の割に考える人間だった いまなにが出来るかを考えたら、答えは一つしかなかった 内職を手伝えるときは手伝い、三人は支えあうはずだった
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!