春の桜と君の瞳

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「アナタ、南早和(ミナミザワ)高校の1年生でしょ」 「…なんで知って」 「いや、なーんか見たことあるなーって思ってね」 ニカッと笑う。 心の底から笑っているように見える…珍しい人だ。 …いや、良い人、なのか? 「アナタは…?」 生まれた疑問をすぐに言葉にして吐き出した。 「ん?あたしは内柚 璃里(ウチユ リサト)。南早和高校2年生」 「…先輩?」 「まぁ、そうなるかなー」 先輩だとは思わなかった… 背小さいし… あ、失礼だったかな。 「写真、好きなの?」 「え、あ、はい」 「やっぱり写真部に入る?」 疑うような眼差しを向ける璃里先輩。 「一応、写真部に入部希望です…」 「えっホント!?」 「わっ!!?」 重力に逆らう感覚がした瞬間、なんだか温かく柔らかい感覚に包まれた。
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