春の桜と君の瞳

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「ほら、帰るよ。莱香」 「うん、ちょい待って~」 真新しいカバンを肩に掛けて、莱香が小走りで駆け寄ってくる。 「さ~帰ろ~」 「寝よ寝よ」 …寝ることしか頭に無いのか、お前は 「あ、そういや桜は撮んなくていいの?」 「…撮るよ、夜中にね」 「夜の桜かぁ~、いいんだけどさ、気をつけてよ?」 「何に?」 「不審者、とかさ」 莱香が心配そうな顔をして私の顔をのぞき込んでくる。 …いつもはダラダラしてるのに、そういうところはちゃんとしてるよな~… 全国のギャップ萌えさんにあげます。 え、これギャップでしょ?違うの?え? …まぁどうでもいいや。 「わぁっ…」 強い風がふく度に莱香が必死にサラサラの髪を耳にかけようとする。 「髪、結んだら?」 「ヤダ」 即答かい。 「同じ髪型にしない?あんまりこの髪型いないし…」 「もっとヤダ。ツインテなんて似合うわけないし」 「えぇ~」 ツインテール、楽なのにな…邪魔にならないし
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