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皆さんはテレビを見ていて、自分の好みじゃない人や生理的に駄目な人が出ていると
「何で、この人が主役とかやってんの?キャラも合ってないし。」
等と思った事は無いだろうか?
僕は、そういう存在になってみたかった。
ということで、早速準備に取り掛かる。
この業界、そんなに実力は必要ではない。
コネとカネさえ有れば、大抵の事が出来る。
まぁ、強いて言うならば運が必要というくらいか…
幸い、僕にはコネもカネもある。
僕は考えた末に、とある人気グループに入る事にした。
そこならば、素人がファン投票で成り上がるシステム故に、突然入っても怪しまれないだろうと思ったからだ。
うじゃうじゃいることだしね。
しかし、一つだけ問題がある。
そこは、女の子だけのグループで、僕は男。
まぁ、それもカネで解決したよ。
一応、カツラを被り化粧を施したが、髭は剃らなかった。
だって…
めんどくさいんだもん。
そんな感じで、どこから見ても女の子に見えないキャラが誕生した。
実は、もう一つ大事な事がある。
僕は、至ってノーマルだ。
女装趣味があるわけでも、男の子が好きなわけでも無い。
ある意味、そのグループに入るという事は、ハーレムに近い…そんな期待さえあったんだ。
ハーレムは、男の夢って言うしね。
そりゃあ、期待もするさ。
今まで誰も成し遂げた事がない事(そんな事はありません)を、この僕が今まさにやろうとしてるんだ。
しかし……
甘かったよ。
僕に予想を遥かに越えていたよ。
一緒に出演するメンバーと顔を合わせしたらさ。
まず、悲鳴から始まるんだよ?
初対面のメンバーに対して悲鳴とか、有り得ないよね?
なんて失礼な奴等なんだ。
ふぅーっ
流石の僕も、少し傷ついたよ。
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