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二人は教室に入り市雪を探した
理科室の奥にあるネズミやカエルのホルマリン漬けの前にたむろっている女子に割って入る
「事件の前って何?市雪さん」
「だから教えてあげない」
「そんな事言わないでさ」
くるりと振り返り市雪は吉野と織田をじっと見た
「何でそんなに知りたいの?」
「気になるじゃないか」
「おかしいらしいよ」
「何が?教頭のパーマ?」
「ちがう!死に方が!それに教頭は地毛」
「うわぁお」
二人同時に言葉が出る
「市雪さんは何で知ってるの?」
「そりゃあ、噂だから」
噂にしては市雪はよく知ってる
織田は不思議そうな顔をした
「それ何?」
吉野は市雪のポケットから少しはみ出ている小さなノートを指した
「なんでもない」
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