35人が本棚に入れています
本棚に追加
なんとか気持ち悪さが止まったので若菜のいるリビングへと戻った。
若菜はテレビを見ながらお菓子を食べていた。
…一緒に住んでいるとはいえああもくつろげるだろうか。
若「あ。戻ってきた。あのさー……なんかあった?」
亜「…えっ?」
若菜は気づいていた?
若「いやー…。なんちゅーかさっき話してる時、手震えてたから。」
若菜…。
亜「うん。気づいてくれてありがとう。」
若「…それで、なんで震えてたのー?」
亜「…っ。それは…」
私の変化に気づいてくれたのは嬉しい…。だけど『血に飢えてた』なんて…絶対に
軽蔑される。
亜「…なんでもないよ。」
若「えっ…?でも…」
亜「…私が話すまで待ってて。お願い。」
若「そっか…。えー…と、あ!このお菓子美味しかったよ!」
若菜はこの雰囲気をどうにかしようと話しを逸らした。
ありがとう
でもね若菜……。そのお菓子買ってきたの私だから。
それから若菜は私を笑わせる為にイロイロなジョークや話しをしてくれた。
一時間が経った頃、
若「さて…。そろそろ行くか。」
若菜が立ち上がり何処かに電話をかけた。
若「もしもし…。ん、今潰しに行く。…はぁ?負ける訳ないじゃん。はいはい。じゃあね」
ピッ
亜「誰から?」
若「…んー…。依頼人?」
若菜は苦笑いをして準備をし始めた。
…準備っていってもバイクの鍵を取りに行くだけだけど。
若「あっ!亜九羅。鬘はそこの棚に入ってるから。」
若菜が指を差した棚はいかにも鬘専用の棚だった。
亜「……こんな所に棚があるなんて知らなかった…。」
そう言いながら亜九羅は鬘を着けて若菜を待った。
最初のコメントを投稿しよう!