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「うぐっ…!」
殴られた奴はいとも簡単に倒れていった。
一人では無理だと思ったのか今度は束になって若菜にかかっていった。
その数およそ15人強。
若菜はソイツらを笑顔で倒していく。
若菜の周りは血の海でちょっとだけ身体が疼いた。
若菜もそろそろ面倒になってきたのかこっちに視線を向けてきた。
はぁ…。
若「亜九羅。ちょっと手伝って。カビルンルンみたいに減らないの。」
カビルンルンとか酷いなー。
でも…
亜「しょうがないから手伝ってあげるよ。」
亜九羅は若菜の所に行き自分に背を向けている奴に跳び蹴りをした。
「ぐあぁっ。」
ソイツは頭を床につけたまま動かなくなった。
そんなに威力強かったかな?
まぁ良いや。
若「…亜九羅の跳び蹴りはコンクリートを砕く並の威力なんだから。」
若菜の言葉を聞いた奴らはすぐに何処かへ逃げて行った。
下っ端も最初よりはいなくなり、残っているのはビクビクしながらこちらを見る下っ端と、2階からこちらの様子を見ている幹部と総長だけだった。
若菜は幹部達の様子を見てニヤニヤしながら
若「アイツらまじで潰してぇ。」
とぼやいていた。
亜九羅も幹部達を見てみる。……………………あれ?
疑問は直ぐに確信に変わった。
「あれぇ?若菜ちゃんじゃあん。なんでぇ?」
この声。クラスメートの坂井 凌駕の声だ。
私はそう思った瞬間、どっと冷や汗をかいた。
どうしよう…。見つかるかもしれない。
そんな事を思っていると若菜が横から耳打ちをしてきた。
若「大丈夫。今の亜九羅は変装してるから。」
そう言われ、亜九羅はほっとした。
安心したのを感じたのか若菜は微笑み、顔をもう一度幹部達の方へと向けた。
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