第1章 スタート

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 本日二人目のイケメン登場!  お母さんは……あまりテンション上がっていない?いつもと表情が違う……。  イケメンを見ると何処でもテンション上がるのに……。 「留美さん、お久し振りです」 「お久し振り。この前TV見たわよ」 「何だか恥ずかしいですね」  あぁ……お爺様の家で見る表情だ。  作りこんだ笑顔、隙を見せないオーラ。世の中はこういう人を出来る妻と言うのだと感じさせた。  お父さんも一般家庭と思ったけれど、お母さんは一般家庭の出身。  お父さんの猛アタックで結婚したと聞いた事がある。  お父さんを守るため、母は頑張っている。素を隠して、周りが認める妻を演じている。  何で言われるまで気付かなかったのだろう。  三井の豪邸に行く時、お父さんは過剰にお母さんにスキンシップを取る。  それは緊張を解すのと同時に、謝罪の意味もあるのかもしれない。 「こちらが……姫ちゃん!」 『えっ?……大(マサル)お兄ちゃん!』 「2人は知り合いかい?」 「彼女の友達なんです」 「大君の彼女はそんなに若いの?」 「いえ……25歳です」  大お兄ちゃんの彼女さんが働いているお店で勉強していて出会い、彼女さんから大お兄ちゃんを紹介された。  それから彼女さんのお店でご飯を食べる仲になった。  彼女さんを「お姉ちゃん」と呼んでいるので、大お兄ちゃんって呼んでいる。 「大君、さっき家の事を教えたから何も分からない」 「ごめんなさい。私がちゃんと教えれば良かったのだけれど」 「いえ。三井家の掟は分かっておりますから」 「ありがとう」 「姫、4月からお世話になる渡瀬さんだ」
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