第1章 スタート

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『そうですか?』 「うん」 『……っ』  10人中10人が「イケメン」と言われる人が隣に座った。  隣に座ったイケメンさんは峰嶺の制服を着ていた。  来月は同じ制服を着れるんだ。今、着ているって事は先輩だな。  こんな格好いい先輩が居る学校なんて、更に楽しみになってきた。 「桜を見ているとお団子が食べたくならない?」 『なりますねぇ』 「でしょ?はい!」 『えっ?』  イケメン先輩は似合わない白いビニール袋。  その中からみたらし団子が2本入ったパックを取り出した。 「手作りで滅茶苦茶美味しいの」 『でも……』  目の前に差し出され「ズイッ」と効果音が聞えそう。  幾らイケメン先輩でも名も知らぬ人から受け取れない。 「毒とか塗ってないよ」 『そんな事は思っていませんが』 「じゃぁ、ど~ぞ」 『それでも……』  受け取らない私を見てイケメン先輩は「俺から先に食べるね」と言って1番上のお団子を食べた。  そして「あ~ん」と言われてしまった。  三井 姫 16歳人生初の「あ~ん」を受けます。彼氏でもないのに……。  ってか……こんなにイケメンなんだから彼女居るでしょう。良いのかな? 『美味しい』
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