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「えっちょっあ、先輩・・・・・・」
先輩はそう一方的に伝えると足早に去っていった。
い、行っちゃったよ。
またこのパターンかよ・・・・・・。
「僕も急ごう・・・・・・」
先輩と別れた僕は、いつもより駆け足で3階にある教室を目指した。
・・・・・・・・・。
「あ!シュウ様」
その途中、2階から3階への踊場で見知った顔に出くわした。
エンカウントした。
「うふふふ」
「ちょっ!何でゆかりさんは僕を見つけた途端に妖しい笑いを始めたの!?何するつもり!?」
2、3歩後ずさりする。
「いえいえ、何も致しません」
いやいやいやいや、その笑顔が物凄く怪しいんですが!?
「じゃあなんで右足がゆっくり後ろに下がったの!?まさか・・・・・・ゆかりさんそこから僕の所に跳ぼうとしているでしょ!!」
彼女がいるのは3階、僕がいるのは2階と3階の間にある踊場。
階段の数は10個くらいあるので、受け止めるのが女の子だとしても帰宅部の僕には結構辛い、てかたぶん無理。
「あぁ・・・・・・なるほど、わたくしは全くそんな事思い付いてはおりませんでしたが、そうすればシュウ様の胸に飛び込めますわね」
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