祝、開店

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首都クレタには色々な人が出入りしている。 特に、仕事に来ている者は夜中から早朝にかけてクレタへと来る。 エナも例外ではなかった。 エナはクレタから少し離れたところにある首都付属の街からクレタへと車で通っているのである。 クレタの地価は高く、とても一公務員が賃貸を借りたり、家を建てれるわけもなく、仕方無しに比較的安く手に入った中古の車通勤をしているのだ。 通勤場所は無論警視庁。 首都クレタに入り、比較的クレタの中心付近にある勤務先に向かっていると、エナはとあるものが目に入った。 商業地帯を丸く囲むように出来たランニングコースである。 そのランニングコースの途中にある民間掲示板に見知らぬ大男が何かを貼り付けているではないか。 この掲示板は『民間』とあるが、一般的には都が管理しており、時折指名手配書や捜し人などしか掲載されていない。 基本的には民間人はこの掲示板に何かを貼ってはいけないのだ。 エナ・ケアルは正義感の強い女性であった。 エナは左手首に着けてある安物の腕時計で時間を確かめる。 (大丈夫。まだ時間はある。) エナは駐禁されていない路肩へと一時駐車をして例の掲示板へと向かった。 その胸に、自慢の警察ワッペンをつけて。
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