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「だはぁ。」
腹の底から出すようにレルバは大きく溜め息をついた。
レルバがエナに連れられ警視庁に行ったのが午前7時半くらい。
そして、レルバが警視庁から出てきたのが午後4時過ぎで、実に約9時間に及ぶ事情聴取からやっと解放されたのだった。
それは溜め息も着きたくなる。
エナの質問は形式上の質問からレルバがしたことに対する質問まであった。
書類に記載したり写真を見せられたりともした。
記載する際に筆圧が強すぎてペン先を潰してしまったり、指圧が強すぎてペンをへし折ったりというハプニングもあったが、良い反面もあった。
自分が開業した『生かし屋』を宣伝出来た上にその仕事を誉められたからだ。
クロダ・ジョルジュを救ったのは紛れもないレルバその人。
これは事実であり、結果であるからしてエナを代表に礼を言われたのだった。
これにはレルバも期待せずにはいられない。
「今日は、少し奮発するか。」
そう言い、レルバはその口端を吊り上げてK.F.chickenと書かれた看板の店に向かうのだった。
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