『ようこそ物語へ』

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ここは多分、夢の世界。 景色は薄暗く、何もない。 だけど目の前には1人の少女が立っていた。 漆黒のドレスが、薄闇に翻った。 こちらを見て、微笑んでいる。 少女の笑い声や楽しそうな足音以外、あらゆる音が絶えていた。 少女は、俺にこう語りかけてくる。   眠らないの? 一体、何の事か理解が出来ない。 ここは夢の世界。 俺は眠っているはず。 首を傾げながらも返事してみた。   寝てるよ すると少女は首を横に振る。 寂しそうな顔をしながら。 くるりと背中を向けて、離れていく。 すると頭に痛みを感じた。 リアルな痛み。 それと同時に夢の景色が、音もなく崩れ去っていく。
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