7人が本棚に入れています
本棚に追加
視界はまだ白くぼやけている。
ここは現実。
頭を何かで叩かれたような痛みを感じた。
周りを見渡して見ると、自分と同じように頭を抑えている生徒が何人もいる。
みな、さっきまで顔を伏せていた生徒ばかりだ。
犯人は大体想像がついていた……
『おい、お前ら!いくら天気が悪いからって、俺の授業で寝るな』
先生が教卓の前で腕を組んでいる。
お前の授業が退屈なんだよとは誰も言えない。
犯人は間違いなく奴だ。
だけど何故、教卓にいる人間が後ろの隅の席に居る俺を叩く事ができたのか。
それは、この時代を生きる人間なら誰もが即座に理解できる。
理由は簡単。
先生は、能力者だからだ。
最初のコメントを投稿しよう!