夏草

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自分自身、冷たい人間(もう死んでいるが)だとは思う。 人でなしかもしれない(幽霊だから)。 自覚した上で、言わせてもらう。 …とにかく、苛々する。 全く何もしない。 ナマケモノの方が、まだ勤勉だ。 もはや理屈では説明出来ない。 無気力さが半端ないのだ。 確かに、飯は食う。 排泄する。 寝る。 ……あと、…テレビはつけるか。 通院、買い物は月一回あるがその時ぐらいか。動いて、喋っているのは。 しかし、月一回ということは、月のうち大体29日はアパートで生きているのだ。 もう、生きているだけ。本当に。 月のうち大体29日はそれを見続けている自分は、すごいと思う。 青年はテレビを見続けている。 チャンネルも変えず。 ひたすら国会中継を見ているのは、ある意味すごいと思った。 自分なら寝てしまうだろうから。 ちなみに今は眠いとか、感じないが。 こんなじめじめした薄暗い部屋で微動だにしないから、青年からきのこでも生えてきそうである。 実際は幽霊を背中から生やすようになってしまったか。 当人は、知る由もないが。
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